2011年 4月19日
まずパンフレットをみてびっくり!米左師匠がブログを始めはったんやて~。
桂米左の「左っ記帳」
5時に退社しようと思ったら直前に本社より指示がでて足留め、結局開演に間に合わず。
以前、東京の人に「間に合わないとわかってるなら最初から行かないのが礼儀」と言われた。
う~ん・・・関西人にはあんまり聞かない意見だなぁ。
自分が遅れるから言い訳やないけど、遅れても聴きたい観たいと急いでくるならええんちゃう?
上演中は後ろで待ってて切れ目に会釈して入るとか、携帯は先に切っとくとか、
上着は席に着いてからガサガサ脱がないとか、細かいこと配慮できればさ~。
もちろん間に合うにこしたことないけどネ。どうでしょう?
桂佐ん吉 「田楽喰い」
桂米左 「道具屋」
林家花丸 「あくび指南」
桂米左 「菊枝仏壇」
~ 中 入 ~
桂米左 「蛸芝居」
三味線 大川貴子 / 鳴り物 桂吉坊
「菊江仏壇」初演とはいえ米左師匠らしい丁寧で、古美術品のような噺に仕上がっていた。
師匠はずっと「難しいわー」とおっしゃっていた。
一見場面がとっちらかったような噺の、どこにポイントを置かれたのか興味のあるところ。
若旦那と番頭の緊迫したやりとりと、ろくに飲みもせず苦労して呼んだ芸妓・菊江が
離れに到着してもさして浮かれもせず、奉公人にも好きなもの取り寄せてやる。
そんなところが、単なるバカ旦那でない器を感じさせる。
ここは筋なので、どなたが演ってもだいたい同じかんじにはなるが、
菊江との会話でふと、本妻のお花に素直になれず苦しめた悔いがよぎったようにも。
はっきり読み取れるようでは奉公人の手前もある、跡取りの孤独感など。
とくに大きく演出を変えない米左師匠ですが、それだけに芯のテーマが偏光の様に
印象深く心に残ることになる。
「蛸芝居」の下座の充実度が半端ない。
鼓も入って聴きごたえたっぷり、落語もほんとに楽しかったし師匠も楽しそう。
9時をまわった熱演だったが、胃もたれしない素敵な独演会だった。