2010年 12月8日
桂文華さんの三席
「初天神」
「後家馬子」
~中入~
「へっつい幽霊」
「三時間咳止めたいんです」と言って、漢方薬を薬局店頭で飲ませてもらい電車乗る。
珍品の古典落語、この「後家馬子」はオチが暗く中トリでしか出来ないと文華さん。
文枝師匠の残っていた音源でのネタおろし。
導入部、長屋の女房たちの日常が井戸端での何気ない会話に生き生き描かれていて、
「ああ、文枝師匠はこういう感じ、素敵やったなぁ」と懐かしむ。
おりょうという、長屋で悪評たかい後家は、実の娘おくしに髪結いへ仕事をやらせ
その稼ぎで情夫である馬子と毎日酒を飲んでは娘に辛く当る。
ある日、長屋でケンカしたおりょうは稼ぎが少ないと酷く八つ当たり。
その場に来た馬子に「おくしを捕まえとう!」とけしかけると、馬子も酔った勢いで追い詰める。
おくしはついに川へ身を投げ、怖くなった馬子が別れ話をおりょうに持ちかけ・・・
聴き応えあって面白かった。
噺として私は嫌いじゃないなぁ、人間ってどうしようもない「業」みたいなものがある。
当事者にはなりたくないけど…